映画評・書評・その他日常について

映画や書籍についてのブログです。
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LA LA LAND ラ・ラ・ランド

ラ・ラ・ランド スタンダード・エディション [Blu-ray]
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ポニーキャニオン
2017-08-02
DVD

二人の五年間に、何があったのだろう?
それが一番気になる映画だった。


ミアとセバスティアン二人とも自分の未来が全く見えない不安を抱えながらもぞれぞれの仕事に対しての情熱を秘めて一緒に暮らしていた頃、お互いがお互いの本質や能力を見抜き受け容れ応援しあっていた。その二人に変化が起こる。ミアが女優として生きていけるかもしれないチャンスを手に入れ、セバスティアンが自分の夢(本格的なジャズを聴かせる店を持つ)をあきらめないと決めた日から五年後、ミアは女優として成功し娘も生まれている。そういうミアが偶然に夫と一緒に入った店が、セバスティアンの店だった。セバスティアンは昔ミアが考えた店名のジャズの店を開き、「死にかけた音楽」と言われているといったジャズの生演奏を聴かせる店を成功させていた。


お互いがお互いに気づき、セバスチャンが二人の思い出の曲を演奏しているつかの間、起こり得たかもしれないもう一つの「二人の未来」が描かれる。そこでは、ミアもセバスティアンもお互いの夢を叶えながら、離れることなく二人で幸せになっているのだ。


その思い出の曲が終わり、もうひとつの「二人の未来」の夢も終わり、夫と二人で帰るためにミアは席を立ちあがる。店を出る前にもう一度振り返ったミアとセバスチャンは目を合わせ、小さくうなずき合い、それぞれの今に戻っていく。そんなお話だった。


ただ、その再会が、お互いにさっぱりとしたものではなかった。もう一度出会えたことを喜びながらも、二人が別れてしまったことへの後悔が残っているかのような再会だった。


実際のところ、この映画は私にとっては入り込みにくい映画だった。登場人物の誰にも感情移入することが難しく、かつ、登場人物を一人として素敵に思うことができなかった。だから、あまり映画そのものに集中して観ることができなかった。


映画の中にその手掛かりは少ないのだが、ミアがセバスティアンの本心を、あるいはセバスティアンがミアの才能を認めて全面的に受け容れ応援しようとしていることは伝わってきた。現実味がないと言われてしまうような大きな夢を抱えている二人にとっては、そんな風に自分を認め受け容れ愛してくれる存在がいることがどれほど大きな力を与えてくれたのかは、想像に難くない。そういうふたりだからこその、再会の辛さなのかもしれない。


お互いがいなければ、今の自分の「成功」は存在しえなかったことが分かっている。それなのに、大切なその手を、どこかの瞬間で、二人は放してしまった。そういうせつなさが残る映画だった。






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